種あるオクラとネタねえオイラ
花はある時ポロッと落ちて、今度はそっから実んなって、その実の中には種があんだべ。Eテレで観たけんど、オクラがそんな感じだった。

「Eテレって。」

Eテレってってオメエさん。何か文句あんだべか。オイラだってEテレぐらい観るべよ?

「・・・。」

まあいいべ。オイラなあ。夫人のこたあ昔っから好きだったけんど、夫人は何にも言わねえから、オイラには夫人の気持ちがよくわからねえ。それによう、実のある話に花を咲かせようったって、ネタがねえんじゃどうしようもねえ。デートじゃいつもオイラはそんな感じだった。そんな時だ。なにもオクラと比べることねえでねえか。そう言ってなぐさめてくれたんは、親父でもねえ。お袋でもねえ。第19代マグワッチャエ伯爵ダレノモンデモ・ネーダロ・ジャマシロ・マグワッチャエだったんだ。

「誰だったって?」

誰だったってってオメエさん。マグワッチャエ伯爵だべ。知らねえべか。まあいいべ。ところでオメエさんは、腹減ってねえか。オクラでも食うべ。

「いいの。私もう行かないと。」

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